【辛口】モブせかは初見でも楽しめるのか【アニメ1話感想】
こんにちは、say(せい)です。
プライベートが忙しくて、なかなかブログを更新できずに放置してしまいすみません。
更新頻度は相変わらずですが、ぼちぼち投稿します…
今回は2022年春アニメ「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です」(以下、モブせか)のアニメ1話を視聴したため、それの感想になります。
ちなみに私は原作は読んだ事ないのですが、
「なろう系なのに乙女ゲー、しかもモブか〜」
とタイトルにつられて観てみました。
◆原作を読んだことがない
◆乙女ゲーは好き
◆2ヶ月で10作品のアニメ(ほとんど40〜50話)を視聴するほどアニメが好き
「モブせか」とは
「モブせか」とは、三嶋与夢さんが有名小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿した作品であり、現在はライトノベルやコミカライズをされています。
2022年春アニメとして、アニメがスタートしました。
私自身は原作を読んだことはなく、巷で最近よく見かけるラノベだな〜という程度の認識でした。
ですが、今回アニメ化をきっかけに見てみようかなと思い、1話を視聴しました。
アニメは面白いのか?
1話だけで作品を判断することはできませんが、今回視聴した結果、一言でまとめると「面白くなかった」です。
※あくまでアニメのみの感想を述べています。もちろん個人差はあるので、あくまで私はこう感じたということですので、鵜呑みにしないこと
理由は以下の通りです。
①目的とターゲット層がわからない
②内容がてんこ盛り
③1話なのに、物語の導入ではなくプロローグから始まる
④主人公やキャラクターに共感や応援がしにくい
一つずつ詳しく説明します。
目的とターゲット層がわからない
この作品は「何がしたいのか」「ターゲット層はどこなのか」ということがはっきりしないため、なんとなくお話が進んでいる印象を受けました。
原作は「小説家になろう」(以下、なろう)ですので、深い意味はないのかもしれません。
ですが、それがかえってアニメの面白さが伝わらない原因になってしまっています。
誰が観るのか
なろうというと、ユーザは男性が多いイメージがあります。
「異世界転生」「スローライフ」「ハーレム」というキーワードがほとんどであり、なろうから書籍やコミカライズされた作品の多くが男性向けです。
ですが、タイトルにもありますが「乙女ゲー」とは女性向け恋愛ゲームを指します。
この時点で、普段なろうを好む男性は観ないのではないでしょうか。
中には面白見たさで見る方もいますが、一般的に考えて少ないと考えられます。
複数のイケメンが一人の女性を囲っているなんてシチュエーションは、彼らには都合が悪いからです。
この結果から、視聴者はかなり少ないと思います。
では、新規ユーザはどうでしょうか?
私のように「乙女ゲーが好きだから、それを題材にしているし観てみたい」という人がいるのか。
こちらも残念なことに少ないと考えられます。
理由は明確で「こんな乙女ゲーはない」「乙女ゲーを馬鹿にしている」ということがあげられます。
実際にいくつか乙女ゲーをプレイしている私ですが、「こんな乙女ゲーはない」です。
(イメージとしては、サッカーをよく知らない人が、サッカーの漫画を描いた感じでしょうか)
「乙女ゲーってこんなもんだろう」「悪役令嬢が破滅する」
といったバイアスがかかった状態で作成されているため、違和感を覚えます。
特に女性は「リアリティ」を重要視しますので、少しでも違和感を覚えると中断する傾向があります。
こんな乙女ゲーはなくてもフィクションとして?楽しむことができれば良いのですが、この手の作品はなぜか「馬鹿にしている」感があるのです。(もちろんそういうつもりで書いているわけでいはずですが)
先ほど述べたように「複数のイケメンが一人の女性を囲っている」という考えそのものが、乙女ゲーというカテゴリーを揶揄しています。
実際複数のイケメンが出てくるのは確かですが、逆ハーレムになることはあまりありません(攻略対象ひとりのルートに入れば、他のメンバーは出て来なくなることもあります)。
そのため先ほどのような考えで、気軽に乙女ゲーをモチーフにした作品と言われると、乙女ゲーユーザは苛立ちを覚えてしまうわけです。(そもそもキャラデザも男性向けですよね。男性向けのイケメンといった感じで、乙女ゲーっぽくない。おそらくターゲットが男性だからかもですが、だったら題材を変えた方が良くない?と思います。)
中には上記に挙げたユーザ以外の方もいらっしゃいますので、必ずしもそうというわけではありませんが、
この2点を考慮した上で「誰が観るのか」を考えると、ターゲットがはっきりしないことは確かだと思います。
ターゲットの絞れていない作品は、視聴者を集めることが困難になります。
何がしたい
なろうはたくさんの作品が投稿されますので、少しでも目に止まるように、タイトルにオチを記述することが多いです。
ゆえに「出オチ(出だしからオチがついている)状態」になっています。
今回で言うのであれば、「主人公の男性が、乙女ゲーの世界に飛ばされて、モブとして生活する」ということ。
これだけ聞けば、この話のオチがわかってしまうので、それ以降の発展がしにくい。
もちろん、モブとして生活するといってもどんなことをするのだろうという期待感もありますが、おそらくこのオチを超える展開はかなり難易度が高いと思います。
また詳しいことは次の理由に記述しますが、何がしたい作品なのかわからない1話になっています。
どのように展開されるかわかりませんが、少なくとも
「モブだけど主人公と恋愛始まってしまった」
「自分の世界に帰る」
といった目的意識がないと、「これ何するアニメ?」と視聴者の興味を惹くことができません。
(それくらい1話は重要です。こちらもあとで記述します)
内容がてんこ盛り
この話・1話はとにかくてんこ盛り!
なのに結局本編には入れていないという謎の構成になっています(むしろ不思議でしょうがない笑)
乙女ゲーのシステム多すぎ
世界観を詰め込みすぎです。魔法が出てくるファンタジーなのか、ロボットが出てくるSFなのかはっきりして欲しい(魔法とロボットというと、個人的には「ブレイクブレイド」を思い出しました、関係ないけど。乙女ゲーのロボットといえば、「悠久のティアブレイド」でしょうか)。
作中の主人公もクソゲーと言っていましたが、これ乙女ゲー以前のクソゲーなのでは?
これが作品のワンシーンであれば良いのですが、この物語は「この世界に転生する」ため、この世界が理解できないとみていくのがしんどくなります。
アニメに限らず、わかりやすさ・見やすさはユーザにとって最重要ポイントですので、これができていない状態では、どんなに面白い設定でもファンはついていきません。
またどうやらこの世界の乙女ゲーは、恋愛だけでなく「課金型のバトルシステム」があるよう笑
(バトルシステムがある乙女ゲーといえば、「遥かなる時空の中で」シリーズがありますが、スマホ版は1・3くらいだったと思うので、バトルシステムに課金?といった感じです)
あと作品のディスクケースから、PS4?っぽい(薄桜鬼とかは出ていたと思いますが、PS4はかなりマイナー。昔はテレビゲームが主流でしたが、最近は携帯用ゲーム機で行う方が多いのでは?ニンテンドースイッチなら、テレビ接続できます)のも個人的には気になりました。
乙女ゲーやったことある人からすると、どうしても拭いきれない違和感が気になります。
1話なのに主要人物主人公しかいない
主人公が転生してきて、10年ほどこちらで生活して、強制婚約を破棄するため、強力な戦艦と財産を獲得して、学園へ入学する。
この作品でやりたいことはこれなのでしょうか?違いますよね?
もっとキャラクターとのやりとりや、本編を見たいのに遠回りしすぎ。
これで30分ですから、てんこ盛りなのに何も重要ではなかったという状態になっています。
1話なのに、物語の導入ではなくプロローグから始まる
アニメの1話はどの話数よりも重要なものになります。
理由は「次を見るか判断する材料」になるからです。
面白かったら2話以降も観るし、面白くなかったら続きは観ない。
当然ですがそれくらい重要なつかみの話なのです(だから連載漫画の1話が、他の話よりもページ数が多いのも、それだけ1話が重要だということを物語っています)
先ほども何度も書きましたが、これ何がしたいアニメなの?と思ってしまう1話。
例えば、「転生して学園入って、乙女ゲーのキャラにあって何かハプニングがあった」
そんな1話なら良かったのですが、なぜか
「転生したらモブで、乙女ゲーとは無関係な人達に会い、なぜか戦艦をゲットしてお金儲けして、学園に入学する」
というシナリオ。いや、わけわからん笑どうしてこうなった?
おそらくこの戦艦が、本来の世界の課金アイテムだったということもあり、重要なシーンなのかもしれませんが、もっと見せ方はあったはず!
転生してからは、正直「乙女ゲーである必要ある?」という内容ばかり。
本編に入らずプロローグ(というよりも寄り道に近い)で終わってしまっているため、
せっかくの30分はなんのためにあったのかと疑いたくなりました。
主要キャラと関わる機会もなく、学園にも行かない。
これは先ほど述べた「目的意識が低い」から、このようなずるずるとした、つかみのない1話に成ってしまったのかと思います。
名作と呼ばれいているアニメは、この1話の質が明らかに違います。
(例えばですが、有名なアニメ「コードギアス」は1話を見ただけで「目的」がはっきりしていて、キャラクターの関係性も明確になっています。思わず続きが見たくなる1話構成ができています)
主人公やキャラクターに共感や応援がしにくい
アニメの中で一番登場するのが主人公。故に主人公になんらかの好意を持てないと、アニメの視聴は難しくなります。
好意とは「共感」「応援」ができるかどうか。
「共感」ですが、確かに主人公と同じような考えを持つ人は少なからずいると思いますが、
ネガティブな考えは共感を得にくいです。
実際身近な人と話す時も、「嫌い」「うざい」といったネガティブな発言をするよりも、「好き」「良い」というポジティブな発言をする人の方が見ていて気持ち良いですよね。
主人公のセリフは、比較的ネガティブですし、知識を追っている上のマウント感(もちろんそういうつもりはないと思いますが、そう見えてしまう)があります。そんな主人公に共感は持てませんし、ましてや応援などできるはずもありません。
そもそも「応援」と書きましたが、私たち視聴者は「何を応援すれば良いのかさえわからない」(目的意識がないから)ので、それ以前の問題になっています。
また重要人物ではありませんが、主人公の妹もまた視聴者の「共感」「応援」を受けにくい設定でした。
(作品にあまり関わりがないからと言ってスルーはできない。だって主人公がその人の影響を受けているから)
アニメ1話でも
「このゲームのオマケが見たいから、ゲームコンプよろしく」(※セリフはうろ覚えですが)
そんなことあります??
普通ゲームはオマケを見にいくものではないです。というか何か原作があって、それがゲーム化したのであれば、目を瞑らなくもないですが、乙女ゲーに限らず「ゲームのおまけ目当て」「プレイはしたくないからやっておいて」という考えは、明らかにおかしい。
自己中心的以前の問題です。
ちなみに乙女ゲーの大体は原作はなく、本編がゲームのため、どう考えてもキャラクターを知る・シナリオを知るにはプレイする必要があります。
声優目当てでボイスが聞きたいのであれば、絶対そのキャラを攻略した方が良いですし。
という結果から、明らかに主人公に乙女ゲーをプレイさせる口実すぎて理解不能(当の本人は海外行っています)。
せめて、妹が好きな乙女ゲーをプレイするよう勧めてきたのであれば、納得するのですが、ひどすぎます。
(個人的に攻略対象の中に「ユリウス」というキャラクターがいますが、青髪・ユリウスという名前・魔法といえばワンドオブフォーチュンのユリウスと奮闘させたのは、私だけではないはず。ちなみに「モブせか」のユリウスの声優さんは別の攻略キャラとして出ています)
そんな感じで1話には重要な人物が少ないのに、主人公をはじめとしたキャラクターの魅力がいまいち伝わりにくいため、視聴者の「共感」「応援」を獲得しにくいことは明らかです。
最後に
今回は2022年春アニメ「モブせか」は初見でも楽しめるのかという話ですが、結果は「1話だけでは面白さが伝わらない」でした。
理由をまとめると以下の2つになります。
◆1話のつかみがなく、何がしたいのかわからない
◆主要キャラの魅力が伝わりにくい
正直、大体の人は1話で切ってしまう(視聴をやめる)気がします。
なお私自身は、最後まで観る予定ですので(そういうポリシー)、見終わって改めて感想を書けたらなと思っています。
ただ現状は面白くないので、おすすめはできないです。
辛口感想になりましたが、アニメ視聴の参考になれば幸いです。
最後まで閲覧してくださり、ありがとうございます。